どんな企業も陥りがちな罠がある
死角のメソッドは、どんな企業も陥りがちな罠を示したものである。これは誰もが知らず知らず無意識に陥ってしまうものである。したがって、よくよく理解し、このような罠に陥っていないか注意しておく必要がある。
人間の本質からくる陥りがちなことから脱却する。
ビジネスにおいて誰しもが陥りがちな罠から脱出することが必要である。この罠とは人間の本性からくるものである。
■自分のことほど分からない
自分の強みを客観的に見ることは難しい。差別的優位性は埋もれている。
■顧客も自分のことが分からない
顧客は無意識に選択している。顧客に聞いても本当のことは分からない。
市場の見方は間違いやすい
■市場(=顧客)の見方がズレる
業界の常識で市場を見てしまい、顧客の見方とズレてしまう。
■市場を概観してしまう
数字だけで市場をみる。顧客の潜在意識に入り込んでいかないとビジネスの機会は見えない。
■前提を跳ばす
基本的な知識を知らない顧客が多い。分かっている顧客として扱ってしまう。
■反射的・習慣的に考えてしまう
新規顧客獲得・若年層への拡大を狙ってしまう。
ビジネスで間違いがちなことからの脱却
■分かるとできると思ってしまう
「分かる」と「できる」は大きな差がある。スポーツでは本を読んだけでできるとは絶対思わないが、ビジネスでは分かっただけでできると誤解しやすい。
■重要なステップを跳ばす
ビジネスは掛け算なので成功条件を一つでも跳ばしたら失敗する。
■うまくいくかどうかを確かめない
自分の思い込みで突っ走ってしまう。リサーチやテストをして確かめることをしない。
■はやりの媒体ばかりに目を向ける
媒体より表現が重要であることを忘れてしまう。
■一回で止めてしまう
新しいものに飛びつくのに一回うまくいかないと止めてしまう。
■広告代理店に丸投げする
自分のことが分かっていないのに、任せてもうまくいかない。
■プロに任せきってしまう
自社のプロは自社である。
■企業の言葉で表現してしまう
自社だけ、もしくは業界だけで通じる言葉を使う。顧客ベネフィットではなく、機能を語ってしまう。
■それらしく作ってしまう
いかにもコピーらしい表現は、差別性を生まない。
■バランスのよさを重視してしまう
消費者のバランスを崩さないと印象に残らない。
これらの死角をまず知ることが重要である。それを理解していて、一つ一つしっかりと罠をクリアしていかないと、全てがうまくいかない。