週刊 企業と広告 誌上マーケティング講座

新カテゴリーを創る

2016.06.27
「空飛ぶペンギン」のマーケティング講座
第28回

今回からは、差別的優位性の創り方について述べていきたいと思います。そして今回の事例は、自社、つまりビモクリのビジネスコンサルティング手法そのものです。

<新カテゴリーを創る>

 差別的優位性の創り方は色々ありますが、その中でもっとも強力な方法が新カテゴリーを創るということです。

 差別的優位性の基本的なものとして、既に問題が明確になっていて、解決方法も見出されている場合は、
  1.早い(時間の短縮になる)  
  2.安い(コストや価格が安い)
  3.うまい(機能が優れている)
  4.市場を分割し、範囲を絞ること(セグメンテーション)
  5.独自の位置づけをする(ポジショニング)
ということになります。しかし、このような基本的なマーケティング戦略では、消耗戦に陥りかねず、レッドオーシャンから抜け出すことはできないでしょう。

 つまり次元を変えることが必要ですね。その方法の1つが、「新カテゴリーを創る」ということです。

<新カテゴリーをネーミングする>

 ビモクリの場合は、初めからビジネスコンサルティングの新カテゴリーを創るということを目標としてやってきました。前職のヤクルト本社時代に核となるアイデアを発見し、その後独立して、様々な企業のコンサルティング活動を通じてアイデアの検証をし、その結果、理論そのものは確立しました。

 しかし、難関はネーミングでした。この講座の中でも、色々な言い方をしてきました。
「マーケティングの新視点」「ビモクリ・メソッド」「埋もれたお宝探し」など。しかし中々満足できる表現(ネーミング)にたどり着くことができませんでした。そして長い試行錯誤の末、一年ぐらいかかったでしょうか、やっと自分のイメージに合うものにたどりつきました。それが、

  「潜在価値開発」

という造語です。「潜在意識」とか「潜在能力」という言葉はあっても、「潜在価値」という言葉はありません。
 その内容は以前からお話しているように、企業の「埋もれた強み」(潜在的優位性)や企業も顧客も「気づいていない問題」(潜在問題)を抽出し、戦略的に活用する考え方と実践手法のことです。

 イメージ通りのネーミングが決まり、一つの言葉に考えが凝縮されたことの効果は非常に大きいものでした。やるべきこと、言い換えれば使命が明確になりましたね。ビモクリの使命は「潜在価値開発」を世の中に広めることであるとはっきりしました。したがって、コンサルティングをしていても、セミナーをしていても、内容は変わらないのに、想いの強さが違うからでしょうか、顧客の反応が変わってきました。

 新カテゴリーを創るということは、企業の使命づくりと言ってもいいかもしれません。競合を意識し、競合に勝とうという発想ではありません。自分にしかできない独自路線を行くという宣言です。これこそ、真のブルーオーシャンへの道ではないでしょうか。

 このようなことは、決してビモクリだけのことではないと思います。新カテゴリーを創るという方向性で行動すれば、見えてくるものだと思います。

 同質化競争から抜け出し、真のブルーオーシャンである新カテゴリーをつくること。これを目指してみてはいかがでしょうか。

 最後に、ビモクリの潜在価値開発理論のキャッチフレーズです。

「従来のマーケティング理論の限界を超え、真のブルーオーシャンを創る潜在価値開発」