週刊 企業と広告 誌上マーケティング講座

ブランディングとはなにか 

2016.07.25
「空飛ぶペンギン」のマーケティング講座
第29回

今日は「ブランディング」のお話をします。それは、前回お話した「新カテゴリーを創る」というお話と深く結び付いているからです。

<ブランディングとはなにか>

 ブランディングという言葉は、マーケティングに携わる人間にとって、もっとも使われている言葉だと思います。しかしブランディングとはなにかと聞かれて、明確に答えられる方はどのくらいいるでしょうか。読者ご自身を振り返ってみても、意外に曖昧なのではないでしょうか。明確でないものは実現できません。ゴールがはっきりしていなければ辿りつくことはできないのです。

 私の考えをお話していきましょう。

「ブランディングとは、未顧客に自分の思ってもらいたいように思ってもらうこと」

とまず考えます。
 ではどのように思ってもらえばいいのでしょうか。よく言われることに、

 「○○○ なら ●●●」

と思ってもらうのが、ブランディングだという考えがあります。まさにその通りではあります。●●●は、ブランド名・企業名であるから明確ですが、○○○とはなんでしょうか。
私の前職の会社でいえば

 「乳酸菌飲料ならヤクルト」

ということになります。これがブランディングが完成している状態ですが、この意味はなんでしょうか。

  「ヤクルトは乳酸菌飲料のパイオニア、元祖であり、ナンバーワン商品である」

ということです。つまり、

  「カテゴリーのナンバーワンである」

ということです。ブランディングの定義は

 「ブランディングとはカテゴリーのナンバーワンと思ってもらうこと」

ということになります。

<ブランディングとはナンバーワン創り>

 しかしカテゴリーのナンバーワンと思ってもらうことは容易なことではありません。
まして既に出来上がっている既存カテゴリーでは不可能に近いと思います。
 だから必要なことは、既存のカテゴリーでナンバーワンを獲りにいくのではなく、

  「新しいカテゴリーを創り、そこでナンバーワンになる」

さらにいうと、

  「ナンバーワンになれるカテゴリーを創る」

ということになります。
つまり、ナンバーワンになれるように、範囲設定をする、カテゴリーを決める、ということです。全国でナンバーワンは難しくてもどこかの地域でナンバーワンになる、サブカテゴリーを創りそこでナンバーワンになる、などです。前回の我々の事例もそうです。「潜在価値開発」という新しいビジネス理論のカテゴリーを創りました。自分で創ったカテゴリーですから、ナンバーワンに決まっています。

 「潜在価値開発なら、ビモクリ」

となるわけです。

 さて、まとめてみますと、ブランディングの定義は、

 「ブランディングとは、自分がナンバーワンになれるカテゴリーを創り、これを認知してもらうことである

ということになりますね。前回の「新カテゴリーを創る」ということの本当の意味をご理解していただけましたでしょうか。