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誌上マーケティング講座

週刊「企業と広告」

  • 「空飛ぶペンギン」のマーケティング講座 第7回
  • 2014年06月04日

抜かしがちなのは?


【抜かしがちなことはなに?】



 皆様、大変御無沙汰していました。今回より講座を再開します。
 
 さて、今日の内容は「抜かしがちなのはなに?」です。大事な要素なのに抜かしがちなこととは、一体なんでしょうか?

 それは、うまくいくかどうかを確かめるための「リサーチ・市場テスト」です。うまくいくのを確かめるということは、1~8のすべての段階で必要です。
 しかしすべての段階でこれをきちっとやっている企業はほとんどないと言っていいと思います。まあ、実施することが大してコストがかからないというのであれば、まずやってみるということでもいいでしょうが、そんな案件はあまりないのではないでしょうか。


【発想は大胆に、実行は慎重に】


 ビジネスモデルを創るという段階では、自社の独自解、唯一解を創らなければなりませんから、他とは異なる発想、大胆な発想が必要になります。しかし、それを実行する段階では、うまくいくかどうかを慎重に試していく必要があります。なぜなら、ユニクロの柳井さんの本の表題のように、ビジネスは「1勝9敗」だからです。ビジネスはほとんどが失敗するものだからです。

 読者の皆様のような歴史のある企業であれば、過去の蓄積があるので多少の失敗は吸収する余力はありますが、立ち上げたばかりの企業なら一度の失敗でイチコロです。起業して10年残る企業は10%という事実もそれを示しています。にもかかわらず、うまくいくかどうかを確かめることをしない企業が多いですね。


【うまく表現されているかを確かめる】



 「顧客の求めているものを見つける」というニーズ発見・選択の段階では、リサーチはちゃんと実施されている企業は多いですが、「差別的優位性をうまく表現する」というマーケティングコミュニケーションの段階で、リサーチ・市場テストをして、きちんと確かめている企業は非常に少ないようですね。

 私がヤクルト本社の広告部長時代にこのようなリサーチや市場テストを徹底してやっていましたが、そんなことをしている会社はありませんよとよく言われました。ヤクルト本社をやめて、いろいろな会社を支援したりお話をしてみると、やはりその通りでしたね。

 この部分は前回お話したようにビジネスの中で、間違いやすい、難しい領域ですね。にもかかわらず、そのやりかたでうまくいくかを確かめていないケースがほとんどのようです。「表現されないものは、存在しないも同然」ですので、せっかく価値あるものを持っていても、それが活かされないということになってしまいます。
 
 つまり、必要なことは、「うまくできているか」をリサーチ・市場テストで抜かすことなく、確かめるということになります。同じようなことをしつこく繰り返し語っていますが、これが「よく見過ごされてしまっているが、最も重要なこと」だからです。ご理解いただけたでしょうか。