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誌上マーケティング講座

週刊「企業と広告」

  • 「空飛ぶペンギン」のマーケティング講座 第9回
  • 2014年09月01日

問題は創造できる


【問題ってなに?】


 ビジネスは問題解決と前回もお話しましたが、では一体問題とはなんでしょうか。

 問題とはなにと聞かれて、皆様すぐにお答えが出ましたか。このビジネスの根本について質問に答えるのは意外に難しいものなのです。

 いつも私が講師をしているビモクリのセミナーでは、必ずこういう質問をしています。大体の方は、うーんと詰まってしまいますが、少数ですが答えていただける方の答えは「困ったこと」とおっしゃることが多いですね。もちろん困ったこと、これも正しい答えではあります。


【問題は基準とのギャップ】


 私の問題の定義は「基準とのギャップ」です。意識されているかいないかは別として、何らかの基準があって、それとのかい離(ギャップ)があるから、問題と感じるのです。先ほどの「困ったこと」も、なにかうまくできるはずという基準からみてうまくできないので困っているのです。

 たとえば、学校時代に学力テストをして、自分の偏差値が40だったとしたら、50が標準ですから、標準以下となってしまい、問題ということになります。標準である50という基準があって、そことのかい離があるから問題ということになります。


【不快の解消問題の快の充足問題】

 基準以下で基準とかい離がある場合は、マイナスの問題ということになり、これは非常に不快なことですから「不快の解消問題」ということができます。
 一方、基準以上のこと、つまりはやりたいことや、よりよい目標などを達成することを求めていくことは、先ほどと違い不快な感情があるわけでなく、よりプラスするという問題です。

 これは快を求めていくことなので、「快の充足問題」ということができます。


準をつくれば、問題が発生する】


 このように何らかの基準とのかい離が問題ということだとすれば、問題はつくることができるということになります。
 
 どういうことかというと、基準からのかい離が問題なのですから、基準を新たにつくれば、問題が発生することになります。問題が発生することは、解決すべきビジネスが発生したということです。
 
 つまり基準をつくれば、ビジネスはつくれるということです。 新しい法律ができたり、法律が変わったりするとビジネスチャンスが生じますが、新たな基準ができて、ビジネスチャンスが発生するのも同じ原理です。


問題は創造できる】


 ただ、そういうものは重要ですが、他力本願なところがあります。マーケターなら、自分が主体的に基準を創り問題を創り出すことを考えるほうが大事ですね。
 
 そのことを意識的に実践しているのが、薬品業界です。「何々は病気です。お近くの病院でご相談ください」という新しい基準作りを常にやっています。また、基準を変えること言うことも意識してやっていますね。

 代表的な例は高血圧の事例です。今高血圧の基準は、高いほうが140以上を基準としていますが、10年前は160以上でした。その時の降圧剤の売上は2500億円でしたが、140以下に基準を変えたことによって、一兆円になりました。あまりいい事例とは言えませんが、発想としては、「新しい基準をつくる」 「基準を変える」ということがビジネスを創るということの典型的な事例です。

 このように、つねに新しい基準を創れないか、今までの基準を変えられないかということを意識してビジネスを行うことは、新しいビジネスをつくる大きな飛躍ができる方法であると思います。
ぜひ、皆様も実践してみてください。