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誌上マーケティング講座

週刊「企業と広告」

  • 「空飛ぶペンギン」のマーケティング講座 第27回
  • 2016年04月25日

インパクトとはなにか?


 先日CMの撮影をしていました。関西方面の有力銀行のCMです。ちょっと横道にはそれますが、今回はそのお話をしてみたいと思います。

 前にもお話ししたことがあると思いますが、この銀行のカードローンのマーケティング戦略立案を支援していました。
 その後、マーケティング戦略をよく理解している会社に広告およびすべての資材をつくってほしいということで、ビモクリが広告をつくることになったわけです。

 2年前につくった最初のCMが好評でした。この銀行の頭取が、日銀の支店長から「あのCMいいですね」と言われたそうです。また、全支店長が集まる会議で、問い合わせが凄く増えましたと言うお話も聞きました。

 さらには別の銀行のコンサルティングをしている時に、「こういうCMをつくりたいのですが」と見せられたのが、我々のCMでした。その銀行の方は我々がそのCMをつくったことは当然知りませんでした。なぜなら我々はコンサルティング会社として接していましたから。

 そして先日撮影したCMが、シリーズの3作目でした。

 今回のCMについては、担当部長が頭取からインパクトのあるものをつくってほしいと言われたそうです。
 それは関東の地銀の頭取とその頭取がお話したときに、その地銀のCMがインパクトがあり効果があったと言われ、この話を聞いて自行でもできないかなということで話が下りてきたようです。
 そのCMは数年前ブレイクしたギャグを持つお笑い芸人を使ったCMで、そのギャグをおり込んだ派手な動きのあるものです。

 その銀行の広告担当から話を聞いて、私はこういうお話をしました。

「CMはマーケティングの目的を達成する手段の一つです。今回のCMで達成する目的をまず明確にしましょう。
その上でどういう情報を伝えていくかを決めましょう。そしてそれをインパクトをもって語る様なつくりにしましょう。

またインパクトとは何かということをはっきりさせましょう。インパクトとは歌ったり踊ったり、動きが派手だったりすることではありません。印象に残るとか、目立つということでもありません。

心を動かすことです。それも商品・サービスと結びついた形で。

CMだけが印象に残って、サービス・商品と結びつかないものも多いですし、CMタレントだけが強い印象に残って、タレントのプロモーションビデオのようになってしまうものもあります。
そうならないようなCMをつくりましょう。

また、その場限りの単発的なCMはやめましょう。視聴者の記憶に積み上げていくようなものにしましょう。

繰り返しますが、視聴者の心を動かし、継続的に銀行や商品のいいイメージの蓄積がされるようなものをつくりましょう。」

 まあ、当たり前のことを言っただけですが、忘れがちなことではありませんか。

 私が広告をつくるときは、単なるアイデアや思い付きではなく、なにを言うかを徹底的にリサーチし、事前にこの方向性でいけるということを検証した上で、広告をつくります。
 これが今までお話してきた「情報開発」です。ここが最も重要なステップですが、ほとんどの企業でなされていないですね。

 その上で、それをいかにインパクトをもって語るかということです。そして、インパクトとは「人の心を動かす。商品・サービスと結びつけた形で。」ということです。
 この段階では、「商品・サービスと結びついた形で」ということが重要だと思います。

 皆様も思い出してください。CMは覚えているが何のCMだったかなというCMが多くありませんか。
 読者の皆様のCMはそうなっていませんか。一度見直してみてはいかがでしょうか。